民主政調会長が介護施設の報酬を批判、「努力が報われない」

 

009885746638

桜井政調会長(2012年10月撮影)

民主党の桜井充政調会長が、7月31日に更新した自身の公式ブログで、介護施設の報酬と要介護度の関係を見直すべきだと提言している。入所者の要介護度が下がると報酬も下がる今の仕組みを変え、状態の改善が施設側のメリットとなるように改めるべきだという。

 

桜井充メルマガ:「努力しても報われない」LinkIconこちらから

記事のタイトルは、「努力しても報われない」。桜井政調会長はこのなかで、「努力するほど報酬が減ってしまう」「本当におかしな話」などと問題を提起した。

引用:「努力しても報われない」(原文ママ 2014年7月31日)

介護保険制度に様々な問題点があるが、その中で、努力するほど報酬が減ってしまうという事がある。 それは、介護利用者に対してリハビリを行うが、その結果、要介護5だった人が要介護4に改善すると、その施設の収入が減るのである。施設の職員が一生懸命 リハビリを行って、利用者の人は元気になるかもしれないが、施設の経営は苦しくなってしまう。本当におかしな話である。

そのうえで、「入所者の要介護度が下がったとしても、入所時と同じ要介護度にすれば良い」と提案。「努力すると報われることになる。利用者の状態は良くなるし、介護職員の負担も軽減される」などと主張した。

今後については、「このような制度を介護関係者に説明した所、皆さんから賛同を得られた。制度改正のために努力していきたい」と綴っている。

引用元: 民主政調会長が介護施設の報酬を批判、「努力が報われない」 of 介護・地域包括ケアの情報サイト Joint.

介護に携わっている専門職、また、家庭で身内の介護をしている方々は大きく頷くでしょうね、
このブログを読むと。

私の友人も夫の両親が認知症になり、母親を介護しています。
もう3年くらいになるのでしょうか…。
施設に入れるほどの要介護度ではないので自宅で介護。
子育てをしながらの毎日は本当に大変そう。

 

以下、私たちの会話。

「義母は最近、貧血を改善する薬を飲んでいて、症状が落ち着いて来ているの」

「それは良かったじゃない」

「…うーん、そうとも言えなくて…実は半年に一度の要介護認定の時に介護度が下がると、
今受けられているサービスが削られるんだよね…」

「そうすると、家族の負担が増えちゃうってこと?」

「そう。症状が良くなるのは有難いけど…だからって一人で生活できるわけじゃないし、
かえって活動的になって徘徊とかするようになると、余計に目が離せなくなるからねぇ」

「そうか〜。悩ましい問題だ。ところで、貧血って認知症と関わりがあるんだね」

「うん、認知症のタイプによってはあるみたい」

 

ということで、家族や介護者の努力によって症状が良くなっても、
要介護度が下がるとなると、介護している側にとっては状況が悪化するケースがあるようです。

(また、貧血が認知症と関わっているという話も興味深かったので、
これは別の機会にご紹介しようと思います。)

 

ただ、桜井政調会長のブログの発言通り、介護状態が良くなっても、
要介護度を最初のままにしておくということになれば、
全体で考えた時には財源の問題も出てくるでしょうね。
努力が報われる介護とは?
とっても重く、大切なテーマですが、介護には努力という考え方が馴染むのだろうか?

ここ数日そんなことも考えている【おとな未来ラボ】でした。

Tweet about this on TwitterShare on FacebookShare on Google+Email this to someone