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高タンパク質ダイエットのリスク―長期的にダメージも
高タンパク質・低炭水化物ダイエットは減量と血糖値の平常化の一助となり得るうえ、こうした改善は糖尿病や心循環系の病気のリスクを低減することが研究で分かっている。
だが、高タンパク質・低炭水化物ダイエットで長生きできるだろうか。米科学誌セル・メタボリズムの最新版に掲載された2つの研究は長生きできないことを示唆している。1つはネズミを対象にした実験で、もう1つは人を対象に18年にわたって調査したものだ。これらの研究では、いずれも低タンパク質・高炭水化物の食事と長寿に強い関連性があることが分かった。だが、人を対象とした研究では、65歳を超えると高タンパク質の食事の方が長寿につながるようだ。
人を対象にした研究の筆頭執筆者で南カリフォルニア大学(USC)のバルター・ロンゴ教授(老年学・生物科学)は「こうした高タンパク質ダイエットは近視眼的に発展した」と指摘。「高タンパク質・高脂肪ダイエットで減量はできるが、長期的にはダメージを与えているかもしれない」と話す。
(後略)
私も慢性炎症の持病と、血圧や中性脂肪の値を低下させるために、
ここ1年ちょっとですが、「高タンパク質・低炭水化物ダイエット」的な食生活を送っています。
(炭水化物はゼロではなく、以前食べ過ぎていたのを減らしたという感じではありますが…)
結果として体調が良くなっているので、今後も続けていこうと考えていましたが、
「長期的にどうなんだろう?」ということが頭をよぎることはありました。
さて、この記事の続きに書かれていたのは、
【人を対象にした研究】
●植物性タンパク質を多く摂取している人はガンによる死亡率が3倍高かったが、全体的な死亡率は高くなかった。
●動物性タンパク質の摂取が多い人はどちらの死亡率も高かった。
●動物性タンパク質の摂取を最小限に抑えることのメリットがあるかもしれないことを示唆している。
●50歳から65歳の対象者のうち、動物性タンパク質の摂取量が中程度以上の人は全体的な死亡率もガンによる死亡率もリスクがかなり高まることを研究結果は示していると結論づけた。
●65歳以上の場合は、その逆だった。つまり、高タンパク質の食事のほうが長生きと関連性があった。
●3度の食事に分けて必要なタンパク質をとったほうが有効のよう。(シニアの場合は特に)
【ネズミ858匹での研究】
●高タンパク質のエサを食べた方がやせていたが、長生きはしなかった。
●炭水化物に対するタンパク質の割合が減るに従って、寿命が中央値で約95週から125週へ(約30%)伸びた。
【有名なダイエット専門家で高タンパク質の食事に反対する医師のロン・ローズデール氏によると】
●これらの研究は、自身が長い間警告してきたタンパク質の摂りすぎに対するリスクを証明するもとみている。
●炭水化物の摂取量が多いこともやはり危険だと主張する。
●「こうした研究を高炭水化物の食事への推奨だととらえるなら、それは的外れだ」と話す。
このローズデール氏は、アボカドに含まれるような健康的な脂肪分を多く摂取する食事を
勧めていらっしゃるようですね。
ふむふむ…。
食事はバランスが大切だと思っているのですが、
ここに野菜の存在がどう関わってくるのか。
そこも研究していただきたいなぁというのが、私の意見。
そして、生活の質を高めることが超高齢化社会を明るく生きていくには重要。
とすると、単に長寿なのがいいのか? という疑問も。
認知症を予防したり、普通に生活できる程度の筋肉を保持するための食事、「美味しい」と感じて食べられるバランスの良い食事を大切にしていきたい。
これからも色々な研究がなされるのでしょうが、あまり振り回されすぎず、自分のカラダや感性と相談していくことも忘れないようにしたいなぁ。うん。