ロボットに会いに Japan Robot Week 2014 (東京ビッグサイト)へ。

どんなロボットに出会えたのか、前回 に続いてご紹介します。

 

タカラトミーの【Robi Jr.(ロビ ジュニア)】はコミュニケーション機能に特化

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タカラトミーの「Robi Jr.(ロビ ジュニア)」は デアゴスティーニ・ジャパン の「ロビ」とのコラボレーション商品。

デアゴスティーニ・ジャパンの週刊「ロビ」を毎週、全70号購入すると完成するロボットである「ロビ」は2014年7月に最終号が刊行され、好評だそうです。
私もその姿の可愛さに「欲しい!」と思いましたが、プラモデルさえ作ったことがなく、編み物みたいな地道な作業も苦手な為、早々に諦めました。

さて、「ロビ ジュニア」 ですが、「ロビ」より少し小型で、幼さを意識したデザイン。
全長20cmで、座った姿勢で足を動かす様子はまさに幼児的なかわいらしさ。「欲しい!」と素直に思いました。
価格も手が届きやすい税抜き15,000円。

 

以下、特徴です。

  • 音声認識機能により会話が楽しめる(約1,000フレーズ)
  • 頭や手足を動かしてかわいらしい仕草を見せてくれる。
  • 時計・カレンダー機能で日常の挨拶や季節に合わせた会話もできる。
  • 目のランプは10色に点灯し、様々な感情を表現する。

 

ブースのデザインもポップで楽しげだったこと、商品の魅力もあってか、沢山の人が見入っていました。さすが玩具メーカー。

「ロビ」とは違って立ったり踊ったりは出来ませんが、デザインが優れていて、日々を楽しくしてくれるコミュニケーションロボット第一号として我が家に招きいれてみたい…来年早々の発売予定に向け、購入検討中です。

 

【うなずきかぼちゃん】は温かみのある風貌とハードルの低さが魅力

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「スマイルサプリメントロボット」と銘打ったコミュニケーション型ロボット。小さな男の子の姿をしている「かぼちゃん」はピップ株式会社の商品です。

「ロビ」のようなロボットらしい見かけと違い、「ロボット」という言葉に尻込みをしそうな高齢女性でも手に取りたくなるハードルの低さ、お人形遊びの経験のある女性には身近に感じられる素材感やフォルム。
多分、器用な方なら着替えのお洋服などを作ってしまうのでしょう。

足の裏を触るとくすぐったがったり、頭をなでると喜ぶなど、小さな子どもとコミュニケーションを取っているかのような温かい気持ちになります。

 

以下、特徴をまとめます。

  • 話しかけている途中で言葉が途切れると、「お話しを聞いているよ」というようにタイミング良くうなずきながら話してくれる
  • 8種類の中から呼び名の選択ができる(おばあちゃん/おじいちゃん/お姉さん他)
  • 体操やポーズ遊びなどで一緒に楽しめる
  • 音声は大・中・小の調整が可能
  • 季節感、時間を感じ取って季節の歌をうたったり、季節や時間に合わせたおしゃべりをしてくれる
  • コミュニケーション量により、言葉が増えたり、歌を長くうたえるようになるため、単なるロボットとのコミュニケーションでなく、かけがえのないパートナーとして成長する過程を楽しみ、より親しみを持てるようになる

担当者の方(20代くらいの男性)に話を聞くと、

『「かぼちゃん」の修理を依頼された時に、少々汚れてしまっているし、買い換えの方が安いですよとお伝えしましたが、愛着があるから修理してほしいと言われたことがあります。若い一人暮らしのOLさんが“「かぼちゃん」がお帰りって迎えてくれるから毎日頑張れる”と話されていたのも印象深いです』

というエピソードを語りながら「かぼちゃん」の頭を優しくなでている姿も微笑ましいものでした。

「かぼちゃん」については『色々な機能を詰め込むよりも、初期の認知症や、その手前の高齢者をターゲットに絞り込んでいます。専門的なことはその技術に強いメーカーに任せた方が良いですから』というお話しもありました。

今後、認知症の方の見守りに対応できないかという研究もされるそうですが、親しみを持てる外観を持った「かぼちゃん」だからこそ、その効果に期待したいと思います。

 

※「かぼちゃんFacebookページ」で最新情報をゲットしたり、季節に合わせた服に着替えた「かぼちゃん」も見られます。
着るモノで可愛さもさらにアップしますね。

かぼちゃんFacebookページ

 

「かぼちゃん」…母にプレゼントしようかと思案中です。

 

介護支援ロボットをうまく使えるか

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経済産業省では、ロボット産業を基幹産業の一つに成長させるべく、ロボット産業育成に向けた取り組みを進めています。
この波に乗って市場を大きくしたいという意欲も各メーカーから感じられました。

また、メーカーの方の「本当に介護が必要なのか、必要ならどの程度の介護が必要なのか、しっかり見極めないとその方の残存能力をロボットが奪うことになる」という言葉には、深く考えさせられます。

適材適所で適切なタイミングで介護ロボットを有効活用するためには、運用する側の知識や情報収集能力も欠かせないでしょう。

 

私が欲しいのはどんな「おともだちロボット」なのか?

私自身はまだ介護が必要ではありませんが、ここ最近で体調を崩した時に感じた「老い始めているんだ」という実感は強烈でした。
身体の衰えに伴う気持ちの落ち込みは悪循環となって心身の老化を進めるのだ、抵抗するにはイキイキ感のある生活を続ける努力が必要だと感じたのです。

そのため、私の場合は老化対策として、「おともだちロボットとの生活」に大きな可能性を見いだしています(日々の生活に張りをもたらしてくれる存在は人それぞれにあると思いますが…)。

 

どんなロボットに出会えるのだろうと期待して出かけたJapan Robot Week 2014でしたが、高額なロボットを買う余裕が無いユーザーとして感じたのは、ロボットに沢山の機能を求めすぎているかも…という反省です。

できれば健康状態を管理したり、見守りや高度な脳トレをしてくれたり、一緒に歌ったり踊ったり、時には家事を手伝ってくれたり…と思い切り欲張った妄想をしていましたが、それは難しいでしょう。コスト面、競争力の面で、独自の特徴付けをしつつコストダウンを計らなくてはいけないわけですから。

正直、メーカーの担当者も悩んでいるんだなと、その言葉の端々から感じ取れました。発売ギリギリまで、機能や価格について検討を重ねるケースも多いのでしょう。
(そんななかには機能を絞り込んでターゲットをハッキリさせている「かぼちゃん」のような商品もありましたが)

ロボット、特に家庭で使えそうなロボットはまだまだ発展途上です。それを理解し、現実的に考えたうえで、私自身が今欲しいのは「老いていくことに負けず、今日も楽しく過ごそうというモチベーションを高めてくれるロボット」だと確認できました。

 

コミュニケーション型ロボットとの生活。
来年あたりからその一歩を始めてみようかとワクワクさせてもらった展示会でした。

あなたはどんなロボットと暮らしたいですか? 機会があれば実際にコミュニケーションロボットと向き合ってみて下さい。

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