(画像はイメージです。本文とは無関係です)
口腔ケアは全身の健康に大きな影響
専門的なケアの有無で入院日数も変わる
先日歯科医に定期検診に出向きましたら、歯を抜かざる得ない状態と言われました。
歯周病で歯茎がブニョブニョしていたのですが、「なた豆はみがき」を使っていたら、歯茎自体はずいぶん締まってきたので安心していたのですが…。
レントゲンを撮ったらビックリ! 歯周病が骨まで広がっているということでした。抜歯もあっという間に完了するくらい、歯が浮き上がっていたようです。
そんなこともあり、以前から取り上げたかった口腔ケアと全身疾患の関わりに関するトピックです。
口腔ケアは健康維持の鍵
〜 糖尿病などの全身疾患悪化や肺炎防ぐ 〜口腔(こうくう)ケアにより口の中をきれいにして歯周病を予防すると、糖尿病などの全身疾患の悪化や高齢者の誤嚥(ごえん)による肺炎の発生を防ぐことは徐々に知られるようになった。最新のデータでは、入院患者への積極的口腔ケアで在院日数や合併症を減らせることなども分かり、口腔ケアが命に関わっていることがますます明らかになってきた。日本歯科大新潟生命歯学部の田中彰教授(口腔外科)は「今や口腔ケアが全身の健康維持・増進の鍵になりつつある」と話す。 歯科領域と全身疾患の関係が分かってきたのはごく最近の話だ。1999年の英医学誌ランセットに口腔ケアで高齢者の肺炎を減らすことができると初めて報告したのは日本の歯科医だった。 「現在は外科や泌尿器科など、口の中とは関係なさそうな領域でも口腔ケアを実施する病院が急増している。在院日数や合併症を減らし(感染を予防)、患者の回復を早めることが分かってきたからだ」と田中教授。
自分の歯でしっかり噛めることが胃腸への負担も減らせ、「美味しく食べる」という楽しみにも繋がります。
私の実母(73才)も「歯を大事にしなさいね。歳を取ると健康な歯を保つことが高齢者にとって重要だって実感するから」と口癖のように言います。
上記の引用記事でも、口腔ケアを実施する病院が増えているとありますが、実父が入院していた病院ではあまり実施されていない気もしました…早急に歯科医と医師の連携を進めていただきたいです。
従来、歯科と医療の領域は別々で、双方が関連するデータが得られなかったが、肺炎を減らせるという指摘以降、医療者側にも口腔ケアの重要性が認識され始めた。
「自分でも確かめるため、脳梗塞や脳卒中、がんなどの入院患者を抱える新潟市内の病院で、専門的な口腔ケアをした群としない群に分けて調べてみた。ケアをした 群では、明らかに体を異物から守る白血球数が少なく、体内の炎症を示すCRP値も低く、発熱も少なかった」と説明。総タンパクやアルブミンも増加し、栄養 状態改善を示したという。
歯周病では、口内の歯周病菌などの病原菌が歯と歯茎間の溝から血液中に入り、全身を回って糖尿病や心臓病を悪化させることが分かっている。
私自身も歯周病の歯を抜いてから「肩こりが軽減された」ように感じています。
知人は同様の状況で「偏頭痛が治まった」と言っていました。
耳鳴りや目眩も原因が多岐にわたるので、原因が分かるまでに沢山の診療科を受診するケースも耳にします。
(耳や鼻の慢性症状が歯の病気からくることもあるそうです)
身体の各器官は全てつながっていることを実感し、歯科との連携を保った総合診療科が可能なクリニックが各地に増えることを望むばかりです。
2012年度の診療報酬改定では、手術前後の口腔ケアが健康保険で認められ、歯科チームとの医療連携が進み、全国の病院で推進されることになったという。
昨年11月の中央社会保険医療協議会に提出された資料によると、千葉大病院の入院患者を対象とした口腔ケア実施群と非実施群の在院日数を見た比較では、消化器外科で実施群29日に対し、非実施群は42日。在院日数を13日間も減らせた。
同じく心臓血管外科では29日対39日、小児科84日対135日、血液内科96日対108日と在院日数で大差が出た。抗菌薬の投与期間やCRP値でも明らかな改善が示され、口腔ケアの重要性が裏付けられたという。
病院で口腔ケアが必要とされるのは、手術前後の人、集中治療室(ICU)に入っている人、がん患者はじめ、脳梗塞、臓器移植、血液透析の患者など多岐にわたる。
こういったデータが出てくると「医療費の削減」とも相まって国も力を入れるようになると期待したいです。
「問題は、病院で行われた口腔ケアが在宅医療や外来通院、転院、また慢性期や介護状態へ移行したときに速やかに継続、移行していけるかだ。今やライフステージの全段階で専門的、日常的口腔ケアが必要とされることが分かってきた」と指摘。
さらに、大災害の発生時の口腔ケアも特に重要だという。阪神大震災では肺炎による震災関連死が急増し、避難住民の口腔ケアの重要性が明らかになったからだ。
この問題点、各々の通院データがどう管理されるか、それが一元化できるのかという実務的な問題も出てきますね。
オトミラ的な視点で言うと「おひとりさま」で認知症になった人が自身の口腔の状態やケアどう受けているのかを自分で伝えられるのかという疑問もあります。
私の持っているエンディングノートには健康管理欄がありますので、そこに記入することも大切ですね(若干記入欄が小さい気もするので、メモなども貼り付けようと思います)
口腔ケア「おひとりさま」の老後に必要な準備は?
おひとりさま予備軍の私は、自分の歯の状態や治療歴などを伝えられなくなると困る…そんな漠然とした不安も抱いてしまいました。
そうそう、エンディングノートを購入してあるのでパラパラとめくってみますと…あるんですね、健康管理についてのページ。スペースが少し少ない気もしますが…。
これは記入が必要。早々に着手しなくては!
最後に、コチラの別記事を引用。
がんで死にたくなかったら歯間ブラシを使え!?歯周病とがん死の深い関係
(前略)
実は歯周病の有無で、がんの発症リスクは異なる。いまやがんになっても早期発見早期治療で治るケースが増え、がんでは死なない時代になりつつあるが、がんになった場合に歯周病の有無が生死を分けといわれる。
(後略)
引用元: がんで死にたくなかったら歯間ブラシを使え!?歯周病とがん死の深い関係|健康・医療情報でQOLを高める~ヘルスプレス/HEALTH PRESS.
【日本人の成人の約8割が「歯周病」】
【歯周病だと、各種がん発症リスクが大幅アップ!】
【歯間ブラシやフロス使わずに「歯を磨いた」とは言えない】
ということが書かれています。
フロスも爪楊枝的に使うのではなく、しっかりブラッシングしないとダメなのですね。個人的に反省しました。
誰にでも重要な歯のケアについて、是非、読んでみてください。
※文中に出てきた「なた豆はみがき」はコチラです。
↓
なた豆はみがき