(画像はイメージです。本文とは無関係です)
東芝が認知症予防研究、リストバンド型センサーを活用
身体・生活情報との相関を解明し予防サービスへ展開
東芝と大分大学は、「認知症のなりやすさ」と身体・生活情報の因果関係を解明し、予防法を開発するための実証研究を始める(リリース)。東芝が開発するリストバンド型生体センサーを活用する。
大分県の「産学官連携ヘルスケアモデル事業」の支援を受けるもので、実施期間は2015~2017年度。この実証研究では、アミロイドβの脳内蓄積量、および認知機能検査に基づく認知症関連データを解析。東芝のリストバンド型生体センサーを使って、日中の活動量や睡眠時間などの「生活データ」、体重や血圧、血糖値などの「身体データ」も継続的に収集する。これらの生活データ、身体データと認知症関連データの関係を検証することで、「認知症のなりやすさ」と身体・生活情報の因果関係を解明する。対象人数は1000人を計画しており、認知症の発症予防法の開発にもつなげる考え。
(後略)
日常生活の中で認知機能検査ができるウェアブル端末が欲しい
自分がおひとりさまの高齢期を送る可能性が高い私としては、日常生活の中で認知機能検査が自動的にできるのなら、是非やってみたいと思っています。
将来的に、リストバンド型生体センサーを利用し、日中の活動量や睡眠時間などの「生活データ」や、体重、血圧、血糖値などの「身体データ」も継続的に収集し、認知機能の変化も併せてホームドクターにデータ送信されると安心して暮らせるかもしれません。
また、「高齢というカテゴリーに入る前に健康管理をしっかりしたい」というニーズにも対応できるなら、自治体の検診の費用軽減にもつながるのでは…と期待してしまいます。
新しいテクノロジーについて行けなくなる年齢でも、抵抗なく使えるインターフェイスで、データの送信や管理も簡単に行えるといいですね。
ウエラブルで収集したデータを誰が管理するのか
さらに、見守りシステムも同じ端末で出来ると良いと感じたのですがどうでしょう。
見守りシステムといえば、こんな記事を見つけました。
お年寄り見守り、電話支援 松戸市、民間の取り組みに助成金
松戸市内で始まった民間の高齢者見守りシステム「あんしん電話」を、同市が助成することになった。24日の市議会で予算案を可決した。現在は市内の 半数以上の自治会・町会と、医療機関、NPO法人が協力して運用。行政の後押しで、孤独死の防止などさらに効果が期待される。県によると、民間の組織的な 安否確認システムや、それへの行政支援は珍しいという。
システムは同市常盤平の「どうたれ内科診療所」を運営する堂垂伸治・千葉大医学部教授(67)が2007年、高齢患者70人を対象に地域とつながりを保ちながら健康維持を図ろうと、業者とともに開発した。
診 療所に置いた「あんしん電話システム」(専用パソコン)に、高齢者の電話番号を登録。録音した医師や介護士ら親しい人の声で、定期的に安否や健康状態を尋 ねる電話が自動的にかかる。これを受けた高齢者は(1)問題なし(2)体調不良(3)要連絡、のいずれかのボタンを押して回答する。(2)や(3)の場 合、看護師や事務員が普通の電話で折り返し連絡し、状況を自治会・町会、ボランティアに連絡。自治会などが対応するというものだ。
(後略)
各自治体でそれぞれの取り組みがあるのでしょうが、民間の見守りシステムの運営に自治体が助成金を出すのは珍しいケースだそうです。
利用者が生活の中に抵抗なく組み込める ウエラブル端末と、そのテクノロジーを利用しつつ、健康管理や高齢者の見守りシステムにも繋げられる、自治体や地域ぐるみの仕組みがあると安心できます。
「どうたれ内科診療」の取り組みのように、テクノロジーと専門家、地域住民たちとの連携が保たれ、利用者も気兼ねなく、少ない負担で利用できるサービスが広がっていくことを期待したいと思います。