老化の入り口に立っていることを実感する症状を感じ始めた50歳目前の私ですが、「将来、 おひとりさま で認知症になってしまったらどうしよう」…という不安に襲われることがあります。
食生活に気をつけつつ、体力をつけたり、筋力をアップすること、脳トレなどを行うことで少しでも老化を遅らせたいと小さな努力をしてはいますが、「認知症になっていることに気づいてくれる家族がいない」ことで、初期段階で気づけない、という大きな課題があります。
定期的な検査で認知症を早期に判断できるといいのに…という希望を持っていましたが、それができるようになってきたという朗報です。
血液で「軽度認知障害」を判定
認知症の前段階と言われる「軽度認知障害」になっているかどうかを血液を調べるだけでおよそ80%の精度で判定できる方法を筑波大学などのグループが開発しました。
筑波大学の朝田隆名誉教授と内田和彦准教授らのグループは、茨城県内の高齢者およそ900人を12年間追跡調査し、軽度認知障害からアルツハイマー型の認知症へと病状が進行していく過程を詳しく調べました。
その結果、病状が進むにつれ、患者の血液の中では、「アミロイドベータ」と呼ばれる異常なたんぱく質の排出などに働く3種類のたんぱく質が減っていることが分かったということです。
そしてこれらのたんぱく質を目印にしたところ「軽度認知障害」かどうかをおよそ80%の精度で判定できる検査法の開発に成功したということです。
すでに国内およそ500か所の医療機関で検査が行える体制になっているということで、内田准教授は、「認知症は症状が進行してから病院に行っても治療の効果が見込みにくい。この検査をきっかけに早い段階で診断を受け、運動を取り入れたり食生活を改善するなどして認知症の予防につなげてほしい」と話しています。
引用元: 血液で「軽度認知障害」を判定 NHKニュース.
認知症の前段階と言われている「軽度認知障害」を約8割の精度で判定できる、それも血液検査で可能ということです。
現状で、全国500か所の医療機関で検査できるということですが、身近な開業医、ホームドクターによって気軽に検査して貰える体制が、早く整ってほしいですね。
身近な場所で定期的に検査を受けられる体制があってこそ、早期発見が可能になると思いますので、健康診断などの項目にも入ってくると有難いと考えます。
「認知症は症状が進行してから病院に行っても治療の効果が見込みにくいため、この検査をきっかけに早い段階で診断を受け、生活習慣を改善してほしい」という研究者の話が書かれていますが、私の周りの中高年を見ていると、何かあればすぐに病院に行く層と、不安に思いながらもなかなか病院にかからない層がいるように思います。なかなか病院に行きたがらない(行けない)方々が気軽に検査を受けられる受け皿はないかと調べてみると、薬局の店頭で自ら採血し、「血糖値」「HbA1c」「中性脂肪」「肝機能」など8項目をチェックできる、という記事を見つけました。「検体測定室」という届けを出して一定の条件を満たせばよいとのことです。
薬局・ドラッグストアの店頭で血液検査が可能に
この春から薬局などの店頭で、自己採血による血液検査が可能になった。短時間で気軽に検査が受けられるため、健康診断から足が遠のいている人の生活習慣病の早期発見はもちろん、予防意識を高める動機付けになると期待されている。
2014 年4月から、臨床検査技師法の一部が改正され、薬局などで血液検査が可能になった。通常、血液などの生化学検査を行うには「衛生検査所」の登録が必要だ が、被検者が自分で採血し、その血液を診療に用いない場合はグレーゾーンとされ、店頭での検査の可否は管轄の保健所判断に任されてきた。
今回の規制緩和で、簡易検査を希望する機関が「検体測定室」の届け出をし、検査を受ける人が自分で採血するなど一定の条件を満たせば、薬局店頭でも血液検査を行えることになった。
店頭で測定可能な項目は、特定健診の血液検査で確認できる「血糖値」や「HbA1c」「中性脂肪」「肝機能」など8項目(次表参照)。被検者が自分で指に細くて短い針を刺して採取した微量の血液があれば、数分で測定できる。
(後略)
こういった検査の項目に「軽度認知障害」も加わると、おひとりさまの認知症への不安も少し和らぐのではないかと思いますし、超高齢化社会の中で認知症患者を減らすための取り組みに繫がるのではないかと考えます。
薬局の店頭でどんな風にチェックするのか、実際に体験してみたいと思っています。