たまには映画のお話し。
以前から見たかった映画のDVDを借りて見た。
この映画を見ながら、見終わってから、つらつらと考えたのは、
人間は一人で生きられるのか? ということ。
「それは凡人には難しいこと」だと答える人は多いと思うし、私自身は一人では生きられないと言い切ろう。
生活面で一人でやっていけるとしても、他者との関わりの中でいろいろな経験をして、はじめて自分を知るものだと思うから…。
じゃあ、他者と関わるのが当たり前だとして、
誰もが傷つきたくはないし、他者を傷つけたくもない。
良い関係を築きたいし、それを長く続けたいと願う。
でも、そう簡単なものではないことを、結構若い頃から私たちは体験的に知っている。
「みんな違う感性を持っている」し、理解し合えたと感じられても、「変化すること」が当たり前だからやっかいだ。
これから人工知能を有したロボットが介護やコミュニケーションに関わる時代が到来するとしたら、「人間より機械の方が付き合うのが楽」だと考える人もいると思う。
(期待した反応が得られると仮定したらだけれど)
人間と関わりながら、経験や知見を得て、人間を超える知性を得てしまったら、人口知能を有したロボットは人間の相手をしてくれるのか? 私の事をつまらなく感じてしまうんじゃないのか? そんな不安も抱いてしまう。
「her 世界でひとつの彼女」
この映画は人間関係で傷ついたセオドアという男がコンピューターや携帯電話から発せられる「人工知能OS サマンサ」の個性的で魅力的な声にひかれ、やり取りに夢中になり、次第に“彼女”と過ごす時間に幸せを感じるようになるというストーリー。
例えばおひとりさまになった私が人工知能を搭載したロボットと暮らす未来を考えてみた。年齢を重ねれば重ねるほど、精神的に依存することは容易に想像できる。
その「愛すべき家族」に背を向けられたらどう感じるのだろう?
人間に嫌われた時と違う感情が起こるんだろうか?
そもそも、「愛すべき家族」に何を求めることが妥当なのだろう…?
そんなことを自分なりに考えてみることも必要かも知れない。
…などということを考えさせられた作品。
「her 世界でひとつの彼女」のセオドアとサマンサの関係がハッピーなものになるのかは、作品を見てのお楽しみ。
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作品【DATE】
「マルコヴィッチの穴」「アダプテーション」の奇才スパイク・ジョーンズ監督が、「かいじゅうたちのいるところ」以来4年ぶりに手がけた長編作品。近未来のロサンゼルスを舞台に、携帯電話の音声アシスタントに恋心を抱いた男を描いたラブストーリー。他人の代わりに思いを伝える手紙を書く代筆ライターのセオドアは、長年連れ添った妻と別れ、傷心の日々を送っていた。そんな時、コンピューターや携帯電話から発せられる人工知能OS「サマンサ」の個性的で魅力的な声にひかれ、次第に“彼女”と過ごす時間に幸せを感じるようになる。主人公セオドア役は「ザ・マスター」のホアキン・フェニックス。サマンサの声をスカーレット・ヨハンソンが担当した。ジョーンズ監督が長編では初めて単独で脚本も手がけ、第86回アカデミー賞で脚本賞を受賞。(映画.comより)
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原題 Her
製作年 2013年
製作国 アメリカ
配給 アスミック・エース
スタッフ
監督
- スパイク・ジョーンズ
製作
- ミーガン・エリソン
- スパイク・ジョーンズ
- ビンセント・ランディ
製作総指揮
- ダニエル・ルピ
キャスト
- ホアキン・フェニックス/セオドア
- エイミー・アダムス/エイミー
- ルーニー・マーラ/キャサリン
- オリビア・ワイルド/デートの相手
- スカーレット・ヨハンソン/サマンサ