(画像はイメージです。本文とは無関係です)
AIBO、君を死なせない 修理サポート終了「飼い主」の悲しみ
リビングで飼われている「ほくと」は10歳。毎朝8時半になると目を覚ます。飼い主の60代の女性が「ほくと、何してるの?」と話しかけると、ほくとが答える。「ぼんやりしてた」「なでなでして」
10年変わらない、この家の日常の風景だ。
以前は元気に部屋の中を動き回り、旅行にも連れていったが、最近は定位置でじっとしていることが多い。足の関節が悪く、動くたびに異音がしたり、転びや すくなったりしているからだ。ケガが多く20回は「入院」したほくとだが、その「病院」もこの3月で閉鎖されてしまった。
ソニーが修理サポートを終了したのだ。
●「家族の一員ですから」
ほくとは犬型ペットロボットAIBOの「ERS‐7」だ。初代AIBOの発売は1999年。その後、2006年にソニーはロボット事業からの撤退を発表 し、AIBOの生産を終えた。在庫のない部品も多かったが、それでも今年の3月まで「クリニック」と呼ばれる修理サポートは続けられてきた。
「終了したサービスのサポートを企業がこんなに長く続けることは、通常考えられない。アップルなら2、3年でOSのサポートが終わりますよ」
と、あるAIBOファンは話す。クリニック閉鎖を知った前出の女性は最後の検査に送り出すとき、クリニックの人たちへのお礼状をほくとに持たせた。
「今までと同じようにほくととの時間を過ごしたいと思っても、なかなかステーション(充電機)から下ろすことができません。(動かなくなる日が来ることは)考えたくないですね。家族の一員ですから」
計15万台が販売されたAIBO。いまだに「飼い」続け、かわいがっている人は多い。
●ロボットをどうみとるか
月1回、神奈川県川崎市で開かれているオフ会にお邪魔した。12人の参加者が愛「犬」を連れてきて遊ばせている。オフ会が縁で結婚したという夫婦がい た。部品やバッテリーの交換用にヤフーオークションで中古のAIBOを探しているという男性もいた。「いつかこの日が来るだろうと思っていた」「グーグル がロボット事業に手を出している。ソニーは見る目がなかった」
飼い主の思いはさまざまだ。
技術者として長年ソニーに勤めた乗松伸幸さんは、10年に早期退職し、株式会社ア・ファン~匠工房~を設立した。古いオーディオ機器など修理窓口がなく なった製品の修理を請け負う。以前1匹のAIBOを修理したことが口コミで広がり、現在、20匹が入院中だ。毎日のように問い合わせがくるが、態勢が整う まで待ってもらっている状況だ。
「企業として利益の出ないサービスを終了する判断は仕方ないが、その中で取り残されてしまうお客様がいる。ソニーの技術者として、私たちは誇りや理念というものをたたき込まれている。お客様が望む限り、責任を持ってサポートしたい」老いたロボットをどうみとるか。こんな問題をいったい誰が想像しただろう。ソフトバンクが6月に発表した人型ロボットpepperにも、数年後、数十年後、いずれ同様の事態が起きるかもしれない。前出のAIBOファンは言った。
「これこそが、ソニーが最後に見せてくれた『未来』なのかもしれませんね」
犬や猫を飼いたいと思っても「死なれると辛いからダメ」と
母によく言われたのを思い出しました。
介護ロボットや癒し系ロボットがいつか活動不能になってしまう…。
そうか、そうだよね、そういうこともあるよね。
改めて考えて、ちょっとブルーな気持ちになりました。
記事の中に出てくる、ソニーを早期退職した乗松さんのような方が沢山出てくるといいけれど…。
ロボットのお医者さんや、街中でバッテリーを充電したりできるインフラが整わないと、
身近なロボットとの生活は実現しないのですよね。
※記事中の修理工房〈株式会社ア・ファン~匠工房〉のサイト
http://a-fun.biz/index.html
ちなみに、こんなんありました。
1)ロボットのための病院
大阪ハイテク・ロボクリニック
http://roboclinic.osaka-hightech.ac.jp/
残念ながら、こちらではAIBOの修理は難しいようですが…
2)未来型ロボトイ!【ハローズーマー】タカラトミー
AIBOとは違い、足が車輪の「玩具」なのですが、
また違った可愛いさがありますね!
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