民主政調会長が介護施設の報酬を批判、「努力が報われない」
桜井政調会長(2012年10月撮影)
民主党の桜井充政調会長が、7月31日に更新した自身の公式ブログで、介護施設の報酬と要介護度の関係を見直すべきだと提言している。入所者の要介護度が下がると報酬も下がる今の仕組みを変え、状態の改善が施設側のメリットとなるように改めるべきだという。
桜井充メルマガ:「努力しても報われない」こちらから
記事のタイトルは、「努力しても報われない」。桜井政調会長はこのなかで、「努力するほど報酬が減ってしまう」「本当におかしな話」などと問題を提起した。
引用:「努力しても報われない」(原文ママ 2014年7月31日)
介護保険制度に様々な問題点があるが、その中で、努力するほど報酬が減ってしまうという事がある。 それは、介護利用者に対してリハビリを行うが、その結果、要介護5だった人が要介護4に改善すると、その施設の収入が減るのである。施設の職員が一生懸命 リハビリを行って、利用者の人は元気になるかもしれないが、施設の経営は苦しくなってしまう。本当におかしな話である。
そのうえで、「入所者の要介護度が下がったとしても、入所時と同じ要介護度にすれば良い」と提案。「努力すると報われることになる。利用者の状態は良くなるし、介護職員の負担も軽減される」などと主張した。
今後については、「このような制度を介護関係者に説明した所、皆さんから賛同を得られた。制度改正のために努力していきたい」と綴っている。
介護に携わっている専門職、また、家庭で身内の介護をしている方々は大きく頷くでしょうね、
このブログを読むと。
私の友人も夫の両親が認知症になり、母親を介護しています。
もう3年くらいになるのでしょうか…。
施設に入れるほどの要介護度ではないので自宅で介護。
子育てをしながらの毎日は本当に大変そう。
以下、私たちの会話。
「義母は最近、貧血を改善する薬を飲んでいて、症状が落ち着いて来ているの」
「それは良かったじゃない」
「…うーん、そうとも言えなくて…実は半年に一度の要介護認定の時に介護度が下がると、
今受けられているサービスが削られるんだよね…」
「そうすると、家族の負担が増えちゃうってこと?」
「そう。症状が良くなるのは有難いけど…だからって一人で生活できるわけじゃないし、
かえって活動的になって徘徊とかするようになると、余計に目が離せなくなるからねぇ」
「そうか〜。悩ましい問題だ。ところで、貧血って認知症と関わりがあるんだね」
「うん、認知症のタイプによってはあるみたい」
ということで、家族や介護者の努力によって症状が良くなっても、
要介護度が下がるとなると、介護している側にとっては状況が悪化するケースがあるようです。
(また、貧血が認知症と関わっているという話も興味深かったので、
これは別の機会にご紹介しようと思います。)
ただ、桜井政調会長のブログの発言通り、介護状態が良くなっても、
要介護度を最初のままにしておくということになれば、
全体で考えた時には財源の問題も出てくるでしょうね。
努力が報われる介護とは?
とっても重く、大切なテーマですが、介護には努力という考え方が馴染むのだろうか?
ここ数日そんなことも考えている【おとな未来ラボ】でした。