(画像はイメージです。本文とは無関係です)

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56歳で認知症と診断された元茅ヶ崎市職員中村成信さん(64)(神奈川県寒川町)が6日、横浜市緑区の緑公会堂で講演会を開いた。

約300人の聴衆に笑いを織り交ぜながら経験を語り、「前向きに生きることが進行を抑える」と訴えた。

中村さんは2006年、スーパーで万引きをして逮捕され、懲戒免職になった。その後、「前頭側頭型認知症」と診断された。09年に停職6か月に修正され、同年退職。現在は、有償ボランティアとして介護施設の草むしりや清掃をする傍ら、全国で講演活動をしている。

この日の講演では、文章を書くことや感情のコントロールが難しいこともあるが、「認知症になっても一生懸命生きようとしている。写真を始めたことで、生きがいが見つかり、ほとんど進行していません」と説明。各地で撮影した風景写真をスライドで紹介し、「その人に合った生き方を家族も一緒に見つけてほしい」と呼びかけた。

中村さんの講演後には、前頭側頭型認知症について、ソフィア横浜クリニックの玉城嘉和院長が〈1〉声を出す〈2〉指を使う〈3〉足を動かす――ことが予防・進行防止に効果的と解説した。講演を聞いた同区の橋川茂子さん(68)は義母が認知症といい、「本人を否定しないことが一番だと再確認できた」と話していた。

 

引用元: 56歳で認知症、経験を朗らかに語る : シニアニュース : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞).

 

進行を抑えるために

上記の記事を読んで二つのことを考えました。

一つ目は、

「前頭側頭型認知症」と診断された中村さんの講演内容で、「前向きに生きることが進行を抑える」という言葉。

色々なケースがあるのでしょうが、生きがいを見つけ、ストレスを軽減し、好奇心を保てているからなのでしょうか。

 

私の回りでも認知症患者の家族の方は、

「思い出せない、覚えられない恐怖があるみたい。今まで出来たことが出来ない自分を責めている様子が可哀想」

と口を揃えて言います。

「だから、責めないようにと思うんだけど、こっちも忙しいしイライラが募ってキツイ事を言ってしまって落ち込む…」

とも。

ストレスの負の連鎖ですよね。でも、誰を責める訳にもいかない。

 

中村さんのように「前向きに」「活動的に」生きられるよう、今から努力したいし、それが出来にくくなったら早めに医療機関を受診しようと思いました。

 

認知症のサインの一つは経済的に困窮していない高齢者の万引き

この記事を読んで二つ目に感じたこと。

記事にあるように、元茅ヶ崎市職員だった中村さんが【スーパーで万引きをした】ことで、病院での検査につながり、「前頭側頭型認知症」であることが判ったわけです。

ニュースなどで耳にしますよね、高齢者の万引きが増えていると。

数字で見てみましょう。

警察庁によると、万引きで摘発される高齢者は年々増え、1999年では1万人、2004年に2万人を超えています。

しかも、2011年からは高齢者が少年(14〜19歳)を上回っているというのです。

 

2013年1年間に逮捕・書類送検されるなどした65歳以上の高齢者は2万8673人で、過去最多。

 

万引きで摘発された高齢者はひとり暮らしの割合が高いとの調査結果があり、認知症と関係しているケースがあると指摘する専門家もいるとのこと。

 

年金給付額の減少等も背景にはあるのでしょうが、いずれにしても警察・行政・地域などの連携を図り、一人暮らしの初期認知症患者への対策を考えていく必要に迫られています。

 

50歳くらいからは「認知症になりにくい生活習慣」「早期に発見できるための知識を持つ」「定期的にチェックする」ことも意識していきましょう。

 

老化は急にはじまらない!

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