(画像はイメージです。本文とは無関係です)

起立・歩行を支援する介護ロボットなど パナソニック

パナソニック エコソリューションズは、被介助者のベッドからの起立と歩行を支援する「自立支援型起立歩行アシストロボット」、およびサービス付き高齢者住宅などで高齢者の動作を検知する「みまもりシステム」を開発した。ともに2016年度の発売を目指しており、「第41回 国際福祉機器展 H.C.R.2014」(2014年10月1日~3日、東京ビッグサイト)に参考出品する。

 

自立支援型起立歩行アシストロボットは、被介助者の起立や着座、静止の状態を検知し、足りない力をモーターでアシストする。これにより、移動や移乗、排泄 などにおける自立的動作を支援する。人の複雑な動作をセンシングする技術や、違和感が少なく連続的に動作をアシストするパワーアシスト技術によって実現し た。ロボットの寸法は全幅670×長さ825mmで、重量は68kg。想定使用者は身長140~180cm、体重80kg以下の要介助者である。

 

みまもりシステムでは、電波によるセンシング技術を活用し、非接触で被介助者の動作状況や離床を検知する。ベッドの下に取り付けたセンサーで、ベッド上の被介助者の呼吸数や体動などをセンシングする。

この検知情報を介護ステーションに送信することで、被介助者の体調の急変や離床行動を事前に察知し、適切な処置を取る「先取り介護」を可能にする。従来の見守りシステムは、被介助者の体重移動などを検知し、ベッド上での動作パターンを予測するものが多かった。

パナソニックは介護分野において、被介助者のベッドと車いす間の移乗を支援する離床アシストベッド「リショーネ」を販売している。人と協調動作するロボットの開発には2000年代初頭から取り組んでおり、リショーネでもそのノウハウを活用した。

協調型ロボット技術はFA分野にも展開しており、手伝え(てづたえ)教示によって人間が直接ロボットに動きを伝え、それに基づいて動作させるパラレルリンクロボットを開発した実績がある。

(日経デジタルヘルス 大下淳一)

 

引用元: 起立・歩行を支援する介護ロボットなど パナソニック  :日本経済新聞.

 このロボットのメリットは

このロボットは介護、介助される側の状態(起立・着座・静止)を検知し、足りない力をモーターでアシストしてくれるという。自力では難しい部分を手助けし、移動や移乗、排泄などをサポートしてくれることで、残存能力を失わせないメリットが介護・介助される側にありますね。

また、介護する側から見るとどうでしょうか。

総務省によると、25年の日本の人口に占める65歳以上の高齢者の割合は30.3%、75歳以上の後期高齢者は18.1%になる見込みだそうです。

介護職員の数が25年に100万人不足するという三菱総研の指摘もあります。

ロボットが担える部分はロボットにというのは当然の流れでしょう。そのうえで人間にしかできないカスタマイズされたクリエイティブな介護を実現できるとよいですね。

 

介護ロボット普及の壁は高い経費

介護ロボットが施設などで普及するには価格がネックになるというのはよく聞く話。

このパナソ ニックの自立支援型起立歩行アシストロボットも、「100万円を切りたい」(同社)という。量産しないと採算が取れないため、今後は海外の先進国での販売も視野に入れ、市場拡大を狙うとのことです。
また、公共財団法人テクノエイド協会は「ロボット介護推進プロジェクト」の公募を2014年4月に開始しました。これには経産省の予算がついています。
目的は、【ロボット介護機器の量産化への道筋をつけること】で、ロボット介護機器を介護現場で実際に活用しながら、大規模な効果検証等を行うプロジェクト。

その検証結果に基づき、

【効果のPRや普及啓発、教育活動を通じて、ロボット介護機器導入の土壌を醸成しよう】という狙いだそうです。

 

「介護ロボットの開発・実用化」と「ロボット介護推進プロジェクト」の成果に期待し、注目していきたいと思っています。

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